高津心音メンタルクリニック|心療内科・精神科 川崎市 高津区 溝口

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双極性障害うつ病
直近(2014年)の薬物治療の比較

双極性障害では病期のうち、うつ病期間が長いことが分かっています1)2)。

そのため、うつ病相に対する治療が重要で薬物治療では一般に通常のうつ病とは異なる治療が行われます。

日本うつ病学会ではガイドライン(2017年度)で以下を推奨しています。

海外ではすでに使用されているルラシドンは2020年3月国内承認を得ました。

ルラシドンは糖尿病を罹病されている方でも使用が可能です。

一方クエチアピン、オランザピンは糖尿病を罹病されている方ですと使用できません。

そのため、今まで糖尿病を合併していた双極性障害うつ病の患者様では治療の範囲が広がる可能性があります。

双極性障害うつ病に対する薬物療法の比較

ルラシドンも含めた直近(2014年)の双極性障害うつ病に対する薬物療法の比較3)をご紹介します。

〔日本未承認薬、一般に双極性障害うつ病で日本では使用されていない治療薬(モノアミン酸化酵素阻害薬)は図から除きました。

Floxetineは日本未承認のSSRIですがオランザピンとSSRIを組み合わせる治療法を行うことがあるのでそのまま図に示しました(これはオランザピンとfloxetineの併用が効果があるという海外のエビデンスを日本の治療現場で応用したものです)〕

有効性で優れていたのはルラシドン(先発医薬品名:ラツーダ)、オランザピン(先発医薬品名:ジプレキサ)+floxetine、クエチアピン(先発医薬品名:セロクエル、ビプレッソ)の結果でした。

忍容性ではオランザピン+floxetineが1位、アリピプラゾールが最下位となる可能性が高い結果でした。

今回の解析での有効性と忍容性のバランスの良い薬剤はオランザピン+floxetine、オランザピンと考えられました。

患者さんそれぞれの状態に応じてお薬を選択します

実際の薬剤選択では先に述べた通り糖尿病や糖尿病のリスクがあればオランザピンは使用できませんので、それらを含め個々の患者様の状態に応じた薬選選択が必要になります。

薬以外にも病気と向き合う方法がある事を大切に

もちろん薬物療法だけでなく患者様ご自身、ご家族に病気を理解し受け入れてもらうこと、病気の悪化のリスクとなる対人関係上の問題や社会リズムを安定し整えてもらうことも大事です。

参考

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