高津心音メンタルクリニック|心療内科・精神科 川崎市 溝の口

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補中益気湯の
効果・作用・副作用

公開日 2023.12.25

作用・特徴

補中益気湯は、慢性的な疲労や病後の、体力回復・免疫力回復のために多く用いられます。

夏バテ時や感染症罹患後・手術後などの体力回復・免疫力回復のために使用されることもあります。(図1)。

図1 補中益気湯の作用と効果

補中益気湯の作用と効果

補中益気湯と葛根湯の併用が、新型コロナウイルス感染症の発症と悪化の予防効果があることが報告されています1)。

補中益気湯のみで、インフルエンザウイルス感染やライノウイルス感染(一般的ないわゆる鼻かぜ)の予防効果があることも示されていました2)、3)。

近年、難治性創傷への治療効果も報告されています4)。

使用目標(証)は、比較的体力の低下した人が、全身倦怠感、食欲不振などを訴える場合に用います。

とされています。

図2 東洋医学的使用目標

東洋医学的使用目標

補中益気湯は、ナチュラルキラー細胞やマクロファージを活性化することで免疫を調節・活性化していると考えられています5)、6)、(図3)。

図3 補中益気湯の免疫活性化のメカニズム

補中益気湯の免疫活性化のメカニズム

補中益気湯は以下の生薬から構成されています(図4)。

図4 補中益気湯の構成生薬

補中益気湯の構成生薬

剤型

医薬品のツムラの漢方薬(41番)は1包顆粒2.5gとなっています(図5)。

図5 補中益気湯の剤型(ツムラ医療用)

補中益気湯の剤型(ツムラ医療用)

効能・効果

消化機能が衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質者の次の諸症がみられます。

用法・用量[ツムラ補中益気湯(医療用)]

通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に内服します。

なお、年齢、体重、症状により適宜増減します。

副作用

頻度は不明ながら以下が挙げられています。

重大な副作用

その他の副作用

参考

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執筆者:
高津心音メンタルクリニック
院長 宮本浩司

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