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抗うつ薬について② SNRIとは

抗うつ薬の中でSNRIとはセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(Serotonin・Noradrenalin reuptake inhibitor)の略で脳内の神経間でセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、セロトニンとノルアドレナリンの働きを強めます。

また、ノルアドレナリンの再取り込み阻害を通じて脳の前頭前野という部位でのドパミンの働きを強めます。

そのため、薬理学的には2重と半(セロトニン・ノルアドレナリンに加えていくらかドパミンの作用を強める)の効果があるとされています。

セロトニン・ノルアドレナリン・ドパミンの働きが強まることやBDNF(脳由来神経栄養因子)と呼ばれるタンパクを産生し、海馬を中心に神経の可塑性に関わることでうつや不安に効果を示すと考えられています。

また、脊髄の痛みの回路に作用し、痛みを抑える効果もあります。

 

日本で使用されているSNRIは承認順に

  • ミルナシプラン(先発医薬品名:トレドミンⓇ)
  • デュロキセチン(先発医薬品名:サインバルタⓇ)
  • ベンラファキシン(先発医薬品名:イフェクサーSRⓇ)

があります(2020年8月時点)。しかし、SSRIとして承認、使用されているパロキセチン(先発医薬品名:パキシルⓇ、パキシルCRⓇ)も実際には薬理学的にSNRIに近い薬です。

また、痛み止めとして処方されるトラマドール(トラマールⓇ)もSNRI作用があります。
(現在はアセトアミノフェンとの合剤であるトラムセットⓇとしての処方が多いです)

トラマドールの鎮痛効果は鎮痛に関与する受容体への効果(μオピオイド作動性による上行伝導路抑制)とSNRIの脊髄の痛みの回路に作用(下行抑制経路の活性化)した効果です。

厳密にはトラマドール以外の鎮痛薬(オピオイド)もSNRI 作用をもつものがありますが、継続的な使用と処方量の多さという点からここでは他は扱わないことにします。

5剤のセロトニン再取り込み阻害作用、ノルアドレナリン再取り込み阻害作用のプロフィールを図1に示します。

図1
SNRI作用をもつ各薬剤のセロトニン(5-HT)・ノルアドレナリン(NA)トランスポーター阻害作用

SNRIの利点として、SSRIと比較し、痛みへの効果の他に、活力の低下に対する改善効果が得られる点が挙げられます。

サインバルタとSSRIの効果を比較した研究で、仕事と活動・精神運動抑制(思考が鈍くなり、会話が遅くなります。

症状が重いと会話もできない状態となります)・生殖器症状・心気症の項目でサインバルタがSSRIより効果が上回る結果の報告があります(図2)。

仕事と活動・精神運動抑制は活力(energy)・疲労と関連しているとされています。

図2
サインバルタ(SNRI)vs SSRI

活力の低下の改善はノルアドレナリン・ドパミンの作用が関与していると考えられています。

セロトニンの機能低下が抑うつ気分、不安、寂しい気持ちなどの症状に関与しているとされていますが、ノルアドレナリン・ドパミンの機能低下は抑うつ気分、不安の他に喜びの感情の低下、活力の低下、疲労感に関与していると考えられています。

そのため、これらの症状が見られる際はSNRIが有効です。

ミルナシプラン(先発医薬品名:トレドミンⓇ)はデュロキセチン(先発医薬品名:サインバルタⓇ)とベンラファキシン(先発医薬品名:イフェクサーSRⓇ)が承認されている現在、あまり使用されなくなっています。

米国ではミルナシプランから生成されたレボミルナシプラン(商品名:フェチマ)が現在使用されています。

デュロキセチン(先発医薬品名:サインバルタⓇ)はうつ病以外に疼痛への有効性が認められており、神経疼痛や線維筋痛症、腰痛、関節症にも使用されます。

全般性不安障害にも有効なことが分かっています。セロトニンとノルアドレナリンへの作用のバランスが良いのも特徴の一つです。

一方、高血圧症の患者さんではノルアドレナリンの末梢への作用により、まれに血圧上昇の悪化があることや、頻脈の副作用がでることなどに注意が必要です。

ベンラファキシン(先発医薬品名:イフェクサーSRⓇ)は容量を上げるにつれSSRIに近い作用からノルアドレナリンへの作用が強くなるSNRIです。

デュロキセチンと同様に全般性不安障害にも有効なことが分かっています。また、片頭痛予防薬として米国神経学会ガイドラインでレベルBで推奨されています(図3)。

そのため、片頭痛をもつうつ病の患者さんでは選択肢の一つとなります。

一方で、高齢者の患者さんへの投与では有害事象の報告もあり、慎重な投与が必要です。

米国ではベンラファキシンから生成されたデスベンラファキシン(商品名:プリスティーク)も使用されています。

図3
米国神経学会ガイドライン2012 辺づ通予防治療薬

SNRI全てのリスクとして、躁の因子も持つうつ病患者さんや双極性うつ病の患者さんでは、ノルアドレナリン賦活作用を介し、躁転(躁状態に転じる)の可能性があります。

そのため精神科と整形外科を同時に通院していて、サインバルタとトラムセットを併用している場合、また整形外科で腰痛などにすでにサインバルタも出て、上乗せでトラムセットⓇが処方されている場合などはノルアドレナリン賦活作用が強まるため、躁転に十分注意が必要になります。

当院ではうつ症状の中でも疲労、疼痛、活力の低下などの症状が見られる場合、話し合いの上、SNRIを選択し、少量から開始する治療を行うことがございます。

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