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ゾピクロン(アモバン)の
効果・作用・副作用

公開日 2025.8.14

アモバンは入眠困難、熟眠障害に効果があります1)、2)。

アモバンはゾルピデム(マイスリー)、エスゾピクロン(ルネスタ)と同じ、Z-ドラッグと呼ばれる薬のジャンルに分類されます(図1)。

図1 アモバン・マイスリー・ルネスタの化学構造式

アモバン・マイスリー・ルネスタの化学構造式

ルネスタはアモバンから創薬されました。

アモバンは、マイスリーとルネスタの間の作用時間です(図2)

図2 Z-ドラッグの血中濃度の推移

Z-ドラッグの血中濃度の推移

GABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位とは異なる部位に結合し、GABAの作用を増強し、催眠効果をもたらします。

アモバンはベンゾジアゼピン系睡眠薬、Z-ドラッグの中で、認知機能低下のリスクが低いことが示唆されています3)。

また、パーキンソン病患者さんの死亡リスク低下に関与する薬剤の1つに挙げられています4)。

効能・効果

効能・効果は以下となっています。

  • 不眠症
  • 麻酔前投薬

用法・用量

不眠症では通常、成人 1 回、7.5~10mg を就寝前に内服する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、10mgを超えないこととなっています。

麻酔前投薬では、通常、成人 1 回、7.5~10mg を就寝前または手術前に内服する。なお、年齢・症状・疾患により適宜増減するが、10mgを超えないこととなっています。

剤型

剤型は7.5mg錠、10mg錠があります(図3)。

図3 ゾピクロン(アモバン)の剤型

ゾピクロン(アモバン)の剤型

薬物動態

アモバン7.5mgを内服すると、血中濃度は約1.2時間後に最高濃度に達し、約3.7時間後に半減します。

アモバン10mgを内服すると、血中濃度は約0.8時間後に最高濃度に達し、約3.9時間後に半減します(図4)。

図4 ゾピクロン(アモバン)の血中濃度の推移

ゾピクロン(アモバン)の血中濃度の推移

ゾピクロンは生体内で代謝され2 種類の主代謝物(N-desmethyl体及びN-oxide体)が生成されます(図5)。

CYP3A4が両代謝物の生成に、また CYP2C8がN-desmethyl体の生成に関与していることが示されています5)。

図5 ゾピクロン(アモバン)の代謝経路

ゾピクロン(アモバン)の代謝経路

禁忌

以下の患者さんには投与しないこととなっています。

  • 本剤の成分またはエスゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者
  • 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]
  • 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  • 本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者[重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある。]

副作用

頻度不明ながら、重大な副作用に以下があげられています。

  • 依存性
  • 呼吸抑制
  • 肝機能障害
  • 精神症状・意識障害
  • 一過性前向性健忘、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)
  • アナフィラキシー

承認時までの調査における1%以上の副作用は以下でした(図6)。

  • 苦み(8.06%)
  • ふらつき(3.84%)
  • 倦怠感(2.06%)
  • 眠気(1.84%)
  • 口渇(1.78%)
  • 頭重(1.28%)
  • 頭痛(1.06%)

図6 ゾピクロン(アモバン)の副作用

ゾピクロン(アモバン)の副作用

おひとりで悩んでいませんか?

不眠症状がある場合は、我慢せず早めの心療内科・精神科への受診をおすすめします。
まずはかかりつけ内科等で相談するのも1つの方法です。

文献

  • 1) Fleming JA, et al.: A sleep laboratory evaluation of the long-term efficacy of zopiclone. Can J Psychiatry, 33: 103-7, 1988.
  • 2) Yamadera H, et al.: Relationship between the effects of a hypnotic drug, zopiclone, on polysomnography and on daytime EEGs. Neuropsychobiology, 35: 152-5, 1997.
  • 3) Grau-Jurado P, et al.: Medications and cognitive decline in Alzheimer's disease: Cohort cluster analysis of 15,428 patients. J Alzheimers Dis, 103: 931-940, 2025.
  • 4) Tuominen JA, et al.: Association of Medication Use and 8-Year Mortality Risk in Patients With Parkinson Disease: Drug-Wide Trial Emulation. Neurology, 105: e213783, 2025.
  • 5) Becquemont L, et al.: Cytochrome P-450 3A4 and 2C8 are involved in zopiclone metabolism. Drug Metab Dispos, 27: 1068-73, 1999.

執筆者:高津心音メンタルクリニック 院長 宮本浩司

  • 精神保健指定医
  • 日本精神神経学会認定専門医・指導医

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