川崎市高津区溝口の心療内科・精神科 高津心音メンタルクリニック|気分が落ち込む やる気が起きない 不安 うつ 高津区 溝口 東急大井町線 東急田園都市線

川崎市高津区溝口の心療内科・精神科 高津心音メンタルクリニック

川崎市高津区溝口の心療内科・精神科 高津心音メンタルクリニックの診療時間は(火~土)9:00~12:30 14:30~18:00 休診:月曜、日・祝

川崎市高津区溝口の心療内科・精神科 高津心音メンタルクリニックの電話番号044-455-7500

ネット予約はこちら

東急大井町線、東急田園都市線「高津」駅より徒歩2分

睡眠薬について③
デエビゴ、ベルソムラ

オレキシン受容体拮抗薬について

オレキシン受容体拮抗薬は現在(2021年2月コラム記載時)最も新しい作用の睡眠薬で、レンボレキサント(商品名:デエビゴ)とスボレキサント(商品名:ベルソムラ)があります。

オレキシンは日本人の櫻井武先生によって同定された物質で、脳内で睡眠・覚醒に関与するとともに、摂食行動、報酬系、情動にかかわるとされています 1)、2)。

オレキシンが結合する受容体にはオレキシン受容体1とオレキシン受容体2があり、レム睡眠の抑制には受容体1と受容体2の両方が、覚醒の安定には主に受容体2が関与(受容体1も一部関与)しています 2)。

デエビゴもベルソムラもオレキシン受容体1とオレキシン受容体2を阻害(ブロック)することで覚醒状態から睡眠へと導きます(図1)。

オレキシン2受容体阻害の強さがより睡眠に強く関与すると考えられており 3)、4)、デエビゴはベルソムラより睡眠に対する作用が強いと想定されます。デエビゴとベルソムラの強さの比較を示します(図2)。

オレキシン受容体拮抗薬は依存性のリスクが極めて低いと考えられています。

また筋弛緩作用が少なく転倒のリスクが少ないこと、内服後の健忘などの認知機能への影響も少ないこと、呼吸機能への影響がすくないこと、緑内障などの眼圧への影響がないこともメリットです 5)、6)、7)、8)。

一方でデメリットしては以下があげられます。

  • ①ルネスタを中心としたZ-drugsでは深い睡眠(深睡眠)が得られますが、オレキシン受容体拮抗薬では得ることができません。逆に人はレム睡眠の時に夢をみます。オレキシン1・2受容体はレム睡眠の抑制をしています 2)。そのため、オレキシン1・2受容体を強く阻害するとレム睡眠が増加し、夢が多くなる事象が起こります。ベルソムラの服用で夢が多くなったということがよく聞かれますが、それはこのような作用によります。
  • ②ベルソムラは他の睡眠剤と比較し悪夢の副作用が多いことがわかっています 9)。これもレム睡眠の増加によるものと考えられています。そのため、悪夢をみやすい患者さんや嫌なできごとを体験して眠れない患者さんが服用する際は注意が必要です。
  • ③デエビゴは作用時間が長く中途覚醒(夜間や明け方に目が覚めてしまう症状)に効果がありますが、用量が多いと持ち越し効果(眠気が翌日起きた後も残ってしまう現象)が生じるため、内服する用量に注意が必要です。

【文献】

  • 1)Sakurai T, et al. : Orexins and orexin receptors: a family of hypothalamic neuropeptides and G protein-coupled receptors that regulate feeding behavior. Cell, 92 : 573-85, 1998.
  • 2)Sakurai T. : The neural circuit of orexin (hypocretin): maintaining sleep and wakefulness. Nat Rev Neurosci, 8 : 171-81, 2007
  • 3)Akanmu MA, Honda K. : Selective stimulation of orexin receptor type 2 promotes wakefulness in freely behaving rats. Brain Res, 1048 : 138-45, 2005.
  • 4)Hondo M, et al. : Histamine-1 receptor is not required as a downstream effector of orexin-2 receptor in maintenance of basal sleep/wake states. Acta Physiol (Oxf), 198 : 287-94, 2010.
  • 5)Ramirez AD, et al. : Dual orexin receptor antagonists show distinct effects on locomotor performance, ethanol interaction and sleep architecture relative to gamma-aminobutyric acid-A receptor modulators. Front Neurosci, 7 : 254, 2013.
  • 6)Uslaner JM, et al. : Orexin receptor antagonists differ from standard sleep drugs by promoting sleep at doses that do not disrupt cognition. Sci Transl Med, 5 : 179, 2013.
  • 7)Sun H, et al. : Effects of Suvorexant, an Orexin Receptor Antagonist, on Respiration during Sleep In Patients with Obstructive Sleep Apnea. J Clin Sleep Med, 12 : 9-17, 2016.
  • 8)Sun H, et al. : Effects of suvorexant, an orexin receptor antagonist, on breathing during sleep in patients with chronic obstructive pulmonary disease. Respir Med, 109 : 416-26, 2015.
  • 9)Borchert JS, et al. : Adverse Events Due to Insomnia Drugs Reported in a Regulatory Database and Online Patient Reviews: Comparative Study. J Med Internet Res, 21 : e13371, 2019.

睡眠薬の関連コラム一覧

頭が働かない
寝つきが悪い
やる気が起きない
不安で落ち着かない
朝寝坊が多い
人の視線が気になる
職場に行くと体調が悪くなる
電車やバスに乗ると息苦しくなる
うつ病
強迫性障害
頭痛
睡眠障害
社会不安障害
パニック障害
適応障害
過敏性腸症候群
心身症
心的外傷後ストレス障害
身体表現性障害
発達障害
ADHD
テクノストレス
バーンアウト症候群
ペットロス(症候群)
更年期障害

問診票をダウンロードする


ネット予約する


院長コラム

このページの先頭へ戻る