現在、日本ではADHDの治療薬としてアトモキセチン(ストラテラ)、グアンファシン(インチュニブ)、メチルフェニデート(コンサータ)、リスデキサンフェタミン(ビバンセ:小児のみ)の4剤が承認されています。
NDRI(ノルアドレナリン・ドパミン再取り込み阻害剤)のブプロピオン(日本未承認)、クロニジン(カタプレス:日本では高血圧の治療薬として承認)、モダフィニル(モディオダール:日本ではナルコレプシー、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、特発性過眠症に対して承認)もADHDに有効であり 1)、2)、3)、クロニジン、モダフィニルは海外ではADHD治療薬として承認されている国もあります。
またブプロピオンは抗うつ薬ですが、保険適用外使用でADHDに使用されることがあります。
これらの薬剤の使用開始12週時点の医師の評価による効果と忍容性(薬を内服した人にとって副作用を許容できる度合;忍容性が高いということは一般に副作用が低いことを指します)を比較した結果が以下になります(図1、 2)、1)。
成人では有効性だけでみるとビバンセが他剤より有効でした(解析されたデータはリスデキサンフェタミンを含むアンフェタミンでビバンセ以外の医薬品も実際には含まれますが日本でビバンセが該当するので図ではビバンセを記載しています)。
有効性と忍容性を考慮するとコンサータが優れている結果でした。
モダフィニル(モディオダール)は有効性も忍容性も低い結果でした。
グアンファシン(インチュニブ)とクロニジン(カタプレス)は、成人では今回の研究で参照するデータがなく、比較ができませんでした。
小児でも有効性だけでみるとビバンセが有効な結果でした。
有効性と忍容性を考慮するとコンサータが優れている結果でした。
グアンファシン(インチュニブ)とアトモキセチン(ストラテラ)ではわずかに有効性でインチュニブが上回るものの、忍容性はアトモキセチン(ストラテラ)が優れている結果でした。
成人と異なり、モダフィニル(モディオダール)は有効性が認められる結果でした。
クロニジン(カタプレス)は有効性が認められるものの、忍容性が低い結果でした。
今回の研究の結果から著者らは、小児ではコンサータが、成人ではコンサータとビバンセが選択となることが支持されると述べています。
実際の日本での薬物治療では個々の特性、背景等を考慮し、個別の薬剤選択が適宜行われます。