公開日 2020.4.14
全般性不安障害(全般不安症)は日常生活、社会生活の多岐にわたり、過剰に心配、不安が生じる疾患です。
心配と不安のため緊張が続き、疲れやすかったり、集中できないなどの症状が生じます。
また、肩コリなどの筋肉の緊張や緊張型頭痛を伴うこともあります。
パニック障害(パニック症)が突発的な恐怖感に襲われるのと対照的に全般性不安障害(全般不安症)では日々心配と不安があり、時に環境変化で悪化しながら続きます。
治療では薬の治療と認知行動療法などがあります。
全般性不安障害(全般不安症)に対する薬剤の有効性を比較した論文が2019年Lacetに発表されました1)。
論文のデータから日本未承認の薬を除き図を作成しました(忍容性でプラセボと有意差がつかなかった薬剤はオッズ比1として作成していますので完全に正確なものでありませんので参考程度にご参照ください)。
円の大きさは研究に含まれたサンプル数の大きさです。
有効性が高かったのはクエチアピン(先発医薬品名:セロクエル)でしたが、忍容性では他剤と比較し低い傾向でした。
今回の研究で研究に含まれたサンプル数も十分で効果と忍容性の点で優れていたのは、
でした。
実際の処方に際しては症状の状態、合併症等を勘案し選択することになります。