川崎市高津区溝の口の心療内科・精神科 高津心音メンタルクリニック

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統合失調症の陰性症状に対する
抗うつ薬・運動療法の有効性

公開日 2025.11.25

統合失調症では、陽性症状とともに陰性症状も、日常生活、社会生活機能に大きな影響を及ぼします。

陰性症状では以下のような症状が生じます。

  • 無気力
  • 意欲の低下
  • 会話の乏しさ
  • 情動的な反応の低下
  • 社会的引きこもり

陰性症状には、抗精神病薬ではアリピプラゾールクエチアピンなどが有効であると報告されています1)。

一方、他の抗精神病薬を使用していて、陽性症状が改善し、陰性症状が生じている場合に、薬剤を変更する場合には、症状の再燃のリスクも伴います。

この場合、抗うつ薬の使用も検討されます。

2025年10月、Liらにより、統合失調症の陰性症状治療における補助抗うつ薬の有効性の解析が発表されました2)。

解析では、以下の2剤が陰性症状の改善に有効な結果でした(図1)。

図1)統合失調症陰性症状に対する抗うつ薬の有効性

統合失調症陰性症状に対する抗うつ薬の有効性

2025年10月、Wangらは、統合失調症の陰性症状に対する運動療法の効果の比較の解析を発表しました3)。

解析では、以下の運動療法が有効な結果でした(図2)。

  • レジスタンス運動
  • ヨガ
  • 有酸素運動
  • マインド-ボディ運動(太極拳、気功など)
  • 有酸素運動+レジスタンス運動

図2)統合失調症陰性症状に対する運動療法の有効性

統合失調症陰性症状に対する運動療法の有効性

早期からの作業療法で運動療法を導入することや、薬物療法を援用することなどで、陰性症状の改善に役立つと思われます。

文献

  • 1) Zhao G, et al.: Efficacy and Tolerability of Seven Antipsychotic Drugs in Acutely Ill Patients With Schizophrenia: A Randomized, Multicenter, Assessor-Blinded Trial. Am J Psychiatry, 2025.
  • 2) Li Y, et al.: Efficacy of adjunctive antidepressants in treating negative symptoms of schizophrenia: a systematic review and network meta-analysis. Psychol Med, 55:e317, 2025.
  • 3) Wang Z, et al.: Comparative Effects of Exercise Modalities on Negative Symptoms in Schizophrenia: A Systematic Review and Network Meta-analysis of 32 RCTs. Psychiatry Res, 352:116665, 2025.

<執筆者>
川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
院長 宮本浩司

  • 精神保健指定医
  • 日本精神神経学会認定専門医・指導医

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