川崎市高津区溝の口の心療内科・精神科 高津心音メンタルクリニック

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PMDDに対するSSRIと
超低用量ピルの効果の比較

公開日 2026.2.2

2025年12月、Berniらは、月経前不快気分障害(Premenstrual Dysphoric Disorder:PMDD)に対するSSRIと超低用量ピルの効果の比較の解析を発表しました1)。

2024年にJespersenらが、PMDDにSSRIの効果を解析し発表しており、パロキセチン(パキシル、パキシルCR)、エスシタロプラム(レクサプロ)の効果が優れている結果でした2)、(図1)。

図1 PMDDに対するSSRIの効果

PMDDに対するSSRIの効果

超低用量ピルのドロスピレノン・エチニルエストラジオール(ヤーズ・ヤーズフレックス)もPMDDに効果があることがわかっています。

Beniらは、ドロスピレノン・エチニルエストラジオールと、以下のSSRI 3剤と2つの投与パターンのPMDDに対する効果の比較を解析しました。

  • パロキセチン連続投与法(毎日内服する方法)
  • パロキセチン間欠投与法(月経前の黄体期に内服する方法)
  • エスシタロプラム間欠投与法
  • セルトラリン間欠投与法

今回の解析に含まれた各薬剤の用量は以下です。

イライラ感に対しては、SSRIが有効で、間欠療法も有効な結果でした(図2)。

図2 PMDDのイライラ感に対するSSRI・超低用量ピルの効果の比較

PMDDのイライラ感に対するSSRI・超低用量ピルの効果の比較

うつ症状では、パロキセチン連続投与の効果が高い結果でした(図3)。

図3 PMDDのうつ症状に対するSSRI・超低用量ピルの効果の比較

PMDDのうつ症状に対するSSRI・超低用量ピルの効果の比較

身体症状に対しては、パロキセチン連続投与とドロスピレノン・エチニルエストラジオール(24日内服・4日休薬)が効果が優れている結果でした(図4)。

図4 PMDDの身体症状に対するSSRI・超低用量ピルの効果の比較

PMDDの身体症状に対するSSRI・超低用量ピルの効果の比較

今回の結果からは、イライラ感や落ち込み、身体症状等の状態に応じて、薬剤の選択や投与方法を決定するための、より詳細な情報が提供されたといえそうです。

文献

  • 1) Berni LC, Nunes LR, et al.: Comparison of premenstrual dysphoric disorder treatment with antidepressants and combined oral contraceptives: a systematic review with network meta-analysis. J Psychiatr Res, 194:99-115, 2026.
  • 2) Jespersen C, et al.: Selective serotonin reuptake inhibitors for premenstrual syndrome and premenstrual dysphoric disorder. Cochrane Database Syst Rev, 8: CD001396, 2024.

<執筆者>
川崎市・溝の口の心療内科・精神科
高津心音メンタルクリニック
院長 宮本浩司

  • 精神保健指定医
  • 日本精神神経学会認定専門医・指導医

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