公開日 2026.4.8
歯周炎を含む歯周病は種々の全身疾患の発症に関与することが、近年知られるようになっています。
2026年1月、Zhaoらは歯周炎と全身疾患の因果関係についての解析を報告しています1)。
解析では、歯周炎では以下の4疾患と有意な関連がありました。
- 心原性脳塞栓症
- 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
- うつ病
- 糖尿病
歯周炎と新たに診断されたグループと、歯周炎のないグループを分けて追跡した台湾の研究があります。
この研究では、歯周炎と新たに診断されたグループの12年後のうつ病発症リスクは、歯周炎のないグループと比較して、76%高かったことが報告されています2)、(図1)。
図1)歯周病によるうつ病発症リスクの増加

歯周炎があり、かつ慢性のストレスがある状況では、歯周病菌が脳内に侵入する可能性が示唆されています3)、(図2)。
図2)歯周病菌+慢性ストレスによるうつ病の発症モデル

その結果、免疫・炎症反応が引き起こされ、うつ病の原因になる可能性が考えられています。
また、うつ病の予防・回復につながるとされる脳由来神経栄養因子(Brain-Derived Neurotrophic Factor:BDNF)を減少させてしまうことも関与しているとされています4)。
これらのことから、普段からの口腔ケアはうつ病予防に有効であると考えられます。
また治療中や寛解後の場合でも、悪化・再燃予防のため、より入念にケアすることが役立つと思われます。
文献
- 1) Zhao Y, et al.: Causal association between periodontitis and systemic diseases: a systematic review and meta-analysis of mendelian randomization studies. BMC Oral Health, 26: 383, 2026.
- 2) Hsu CC, et al.: Association of Periodontitis and Subsequent Depression: A Nationwide Population-Based Study. Medicine (Baltimore), 94: e2347, 2015.
- 3) Martínez M, et al.: Periodontal diseases and depression: A pre-clinical in vivo study. J Clin Periodontol, 48: 503-527, 2021.
- 4) Robledo-Montaña J, et al.: Microglial morphological/inflammatory phenotypes and endocannabinoid signaling in a preclinical model of periodontitis and depression. J Neuroinflammation, 21: 219, 2024.

- 頭が働かない
- 寝つきが悪い
- やる気が起きない
- 不安で落ち着かない
- 朝寝坊が多い
- 人の視線が気になる
- 職場に行くと体調が悪くなる
- 電車やバスに乗ると息苦しくなる

- うつ病
- 強迫性障害
- 頭痛
- 睡眠障害
- 社会不安障害
- PMDD(月経前不快気分障害)
- パニック障害
- 適応障害
- 過敏性腸症候群
- 心身症
- 心的外傷後ストレス障害
- 身体表現性障害
- 発達障害
- ADHD(注意欠如・多動症)
- 気象病・天気痛
- テクノストレス
- バーンアウト症候群
- ペットロス(症候群)
- 更年期障害
- 自律神経失調症









